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価格決定の考え方について~価格戦略と適正価格の分析~

2020-07-19

事業戦略の話

価格決定の考え方について~価格戦略と適正価格の分析~

 

新商品の値段を決めるとき、どうやって考えますか?単価で考えれば、最低キープしたい利益率と原価から、希望する販売価格を割り出すことができます。しかし、それは売り手の視点でしかありません。ターゲットとする消費者にとってその価格が高すぎると、結局売れなくなってしまいます。売り手の希望販売価格と、買い手が「この値段までなら買ってもいい」と思える価格の交差点を見極める必要があります。

今回は、mannakaが取り組んだ新サービスの価格決定の過程をご紹介します。

 

価格戦略の戦略~ペネトレーションプライシングとスキミングプライシング~

新商品の価格決定の考え方は、「ペネトレーションプライシング」と「スキミングプライシング」の二つがあります。

ペネトレーションプライシングは「市場浸透価格」と訳され、低価格に設定することで広いマーケットを狙う戦略です。一方スキミングプライシングは「上層吸収価格」と訳され、高価格に設定することで高利益を狙う考え方です。スキミングプライシングの考え方をとる場合は「多少値段が高くても買いたい」と思うターゲットユーザーがいることが前提になります。

 

 

価格戦略は、価格決定の指針になります。市場の適正価格や他社の競合商品よりも高い値段設定をする場合は、「多少高くても買う」というイノベーターのユーザーをとり、それ以外のユーザーは当初ターゲットとしないと決めることになります。価格に対する方針をもって決定することで、販売実績を判断して、価格調整のPDCAを回すことができます。

 

適正価格を分析する~PSM分析~

 

価格決定の方針を決めた後、ユーザー調査をもとに適正価格の分析を行いました。PSM分析(価格感度分析、Price Sensitivity Meter)という分析手法を用いて行います。

PSM分析では、「最高価格」「最低価格」「理想価格」「妥協価格」の4つの価格が求められ、商品が市場に受け入れられる価格帯を割り出すことができます。

 

PSM分析の価格調査方法

 

PSM分析は、ユーザーにつぎの4つの質問をすることで調べることができます。

1.「これ以上高いと買わない」と思う値段はいくらですか。

2.「安すぎて品質が不安だ」と思う値段はいくらですか。

3.「高い」と思い始める値段はいくらですか。

4.「安い」と思い始める値段はいくらですか。

この質問のポイントは、値段を限定した質問にしないということです。逆に、次のような質問だと、正しく適正価格を知ることができません。

例1)

Q. この商品を1,000円で買いたいと思いますか。

A. (選択式)

 1.そう思う

 2.ややそう思う

 3.あまりそう思わない

 4.全くそう思わない

例2)

Q. この商品をいくらなら買いたいと思いますか。

A. (自由回答)______円

上記の質問だと、どちらの場合も1つの値段しか回答しないことになります。ユーザーは、「買ってもいい」と思える価格に幅があります。例1の質問だと、本当は「1,000円だと高い」と思っていても、遠慮して「1.そう思う」「2.ややそう思う」に丸を付ける人もいるかもしれませんし、例2の質問だと、「買ってもいいと思う最も高い価格」を書く人もいれば、逆に最も低い価格を書く人もいるかもしれません。適正価格の幅が分かる質問にすると、それを防ぐことができます。

ちなみに、今回4つの質問の回答は、ある程度幅を持たせたうえで選択式にしました。

 

 

あまり多くの人が使ったことのないサービスの場合、回答するほうも「相場」が分からず、自由回答だと考えるのが億劫で無回答になる可能性があります。選択式にすることでユーザーが回答する際考える負担を減らすことができます。

得られた回答は、どの価格で、何%の人が「高い」「安い」「高すぎて買えない」「安すぎて不安」と思うかをグラフにします。(詳しい計算方法について、ここでは割愛します。)すると、一般的にはつぎのような形のグラフになります。4つの折れ線グラフの4つの交点が、基準価格になります。

 

 

4つの交点は、それぞれ次のような意味を持ちます。

最高価格・・・これ以上高いと誰も買わなくなるという価格。

最低価格・・・これ以上安くすると、品質が疑わしいと思われる価格。

妥協価格・・・少し高いが、このくらいなら許容範囲と思われる価格。

理想価格・・・購買に否定的な意見を持つ人が最も少ない価格。

 

この4つの価格のうち、理論上は「理想価格」が販売数量と利益のバランスがもっとも取れた価格ではありますが、原価コストの問題で利益が担保できない場合が多いのも事実です。

4つの基準価格を知ったうえで価格決定をする際に重要なのが、最初に決めた価格戦略です。価格戦略と照らし合わせ、高めの設定にするのか、低く設定し市場をとりに行くのか、それとも課金形態から見直しをするのか、を考えていきましょう。

 

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